2008年12月19日金曜日

専門職には見えにくい世界がある

by 藤田敦子です。

第16回日本ホスピス・在宅ケア研究会全国大会in千葉で
近藤克則さん(日本福祉大学教授、医師)が、
「専門家には見えやすいところしか見えていません。ですから
見えにくくても大切なことはしっかりと専門職に対し、意思表示
したほうがいいでしょう」と言っていた。
たった40分のお話の中に、機智に富むお話がいっぱい入っていて
上記の言葉は、全国訪問看護ステーション調査の中で、遺族への
アンケートも行った結果、わかったことだ。
近藤さんの当日のお話は、今、研究会の機関誌にまとめているので
全部読みたい方は、もうしばらくお待ちください。

私は、家族をがんで亡くし
どうしてなんだろう?と思うことを、ずっと疑問に思っていた。
専門職には、
専門職として勉強してきた範囲の中でしか考えられないし
たとえ、患者に聞かれても、越境してはいけないから
絶対にこたえられない範囲がある。

でも、患者側は、本当は、そのへんのことが聞きたい。

何も資格がないのに、電話相談なんて大それたことを始めた。
不安はいつも付きまとい、だから、最初は、踏み込んだことを
一切言うこともなかった。
一生懸命勉強をして、ほんの少しアセスメントとか記録がわかるようになって
今は、もう少し、ちゃんとした相談支援ができてきたと思う。

でも、本当は、もっと勉強がしたい。
でも勉強の場は、専門職には開かれているけど
患者や患者家族の立場でしている人たちには開かれていない。
患者支援組織が独自に作っているが、充実しているわけではない。

ピュアを始めてから、ずっと走り続けてきた。
服部医師と作ろうとした会。
服部医師が生きていれば、もっと違う角度から提言できたかもしれない。

今の世の中を変えていくのには、何が必要なのだろう。
今の日本に必要なもの。
ただの市民の目線で感じるものを、
専門職にもわかるように伝えられることはできないのかな。

答えはどこにあるのだろう・・・。

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