藤田敦子のひとり言(がん対策・緩和ケア)
10月8日~10日に日本在宅ホスピス協会の全国大会が岐阜であった。
分科会が3つに分かれていて、私はコーディネーター、ボランティアなどの分科会Ⅲの座長をした。
3つの事例の2つが、独居で認知症のがん患者さん。
ひとつは、生活保護なので行政がしっかりとついていて、もうひとつは、離れて暮らす息子さんがいた。もう一つの事例は、認知症ではないが、やはり離れて暮らす息子さんがいるケースだった。
こんな大変な事例でも、痛みをとる緩和ケア技術をもった医師がいて、支える訪問看護や介護。そして隣近所や行きつけの店や民生委員やあれやこれや全部をつなげていくコーディネーターがいれば、独居で認知症のがん患者さんが最期まで家で暮らせるんだ。
離れて暮らす息子さんも、最初は「できない」と。
でも、一人で介護をしなくていいんだ、なんだか、楽しそうだな、なんて感じてもらえば、会いに来て、そして、患者さんから「ありがとう」の言葉が自然に出てくる。「ここにいるだけでいいんだ」そう思えること。
ナラティブアプローチで、昔好きだったことややりたいと思っていたこと、それを実現していく。
あ~あ~、介護保険ではできそうもないですよね・・・。優秀なケアマネジャーならやっているのかな~。
介護保険の話といえば、要介護3だったのに、たまたま、具合がいいときに認定調査が入って、要介護1になってしまった、という話だった。もうあとわずかの命なのに、なんで、そうなるのか。在宅サービスでなんとかもっていたのに、一気に悪化して、再度の認定は、要介護4。
このがん患者さんの介護保険の問題は、別立てで考えてほしいです。
緩和ケア病棟は、認知症など問題行動を起こす患者さんの受け入れはしないらしいですよ。そんな話も出ていました。ア~ア~、緩和ケアって、なんだったのかな。
住んでいる場所で、治療も格差、最期も格差なのか、と寂しくなってしまいましたが、まだまだ間に合いますよね。
自分らしい暮らしを最期まで、そう望むことが大切ですよね。
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