2011年12月8日木曜日

がんの痛みと闘うプロフェッショナル―在宅への橋渡し

NPOピュアの藤田敦子です。

引き続き、千葉県がんセンターサポーティブセンター坂下美彦先生たちの紹介です。
がんのイタミと戦うプロフェッショナル

がん末期の介護保険調査を行い感じていることは、ますます、緩和ケアを受ける機会を失っているということです。
今までは、入院をして治療をしていたので、本人ともじっくりと話す機会もあったし、また、付き添っている家族を呼んで、現状の説明をする時間もありました。
現在は、外来化学療法に患者一人で行き、辛い治療が終わったら、治ることを信じて、家や職場へ戻っていきます。そんな状況では、いくら、在宅療養の小冊子が受付においてあっても、誰も見向きもしないでしょう。

医師は治すことを頭において、看護師も治ることを念じて外来患者をサポート、患者も治ることだけを考えて、協働していきます。次もあると信じていたある日、効いていないと言われる。または体調を崩して、救急車で入院し、その時に治療がないことがわかる。
かくして、そこから、介護保険につないでも、間に合わない人が出てきますね。

緩和ケアは、治療とばっさりと分かれているものではないのに、その病院に緩和ケア外来がなければ、患者には緩和ケアを併診する機会さえ、与えられませんよね。

千葉県がんセンターの緩和ケアチームは、名前を「サポーティブケアセンター」と言います。緩和ケアが「末期」を想像させることから、もっと早期に悩みや苦しみを受け止めていくことを目的としています。また、このセンターは一般病棟と緩和医療センター、在宅医療の橋渡し的役割も持っています。
今、研究班(渡辺班)では、開業医等も在宅医療に参加できるように「在宅緩和ケア地域連携クリティカルパス」の開発も行っています。

さて、この千葉県がんセンターサポーティブセンターの働きを聴きたいという方は、12月11日(日)10時に船橋市中央公民館に来てほしい。がん医療は治療だけではない、緩和ケアが充実しているかどうか、ただ緩和ケア病棟があっても、末期の末期しか使えないのでは「自分らしく普通の生活を送る」ことはできない。全国にこの仕組みが広がってほしい。

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