2010年11月24日水曜日

がん対策推進協議会 動議でなく深い議論を

藤田敦子のひとり言(がん対策・緩和ケア)


「がん対策推進協議会」で「動議」が出て、大事な会議が中断しました。今も奥様が継続されているHPに、基本法を作った後の山本孝史さんの思いがあります。山本孝史 いのちのバトン~そして、あなたへ~。その中で、2007年4月8日に、がん対策推進協議会がスタートした後、協議会への思いや国のがん対策への意見をまとめられました。ぜひ読んで下さい。

「がん対策推進協議会」での「がん対策推進基本計画」議論を注視!

ここでは、「協議会の役割は、①がん対策推進基本計画に盛り込む施策を決めること、②当該施策の具体的な目標及びその達成の時期を定めること、の2点です。」と書かれています。
さまざまな「制約」を乗り越えて、重点施策(「戦略指標」)を、明確にして、それらの重点項目について、現行制度の見直しや必要な法整備の検討を含めて、協議会で継続して議論を行うように、基本法に明記してほしいと望んでいました。また、委員の創意として「医療費抑制策への転換を求める」という表現を答申に盛り込んでほしいとも、書かれていましたね。思いを十分かなえる一次基本計画になったのか。積み残された課題がありますが、それは今定めている二次基本計画に入れていかなくてはなりません。

山本さんは、協議会を傍聴して、患者関係者にも注文をつけています。「窮状を訴えるだけでなく、どのようにしたら前進できるのか、どんな政策があれば良いのかを提言する能力を持つことが不可欠だと痛感します(2007年4月18日)」「患者(団体)の側も、医療制度の仕組みや、これまでの「医療政策」を勉強して、的確な意見を発言することが求められています(救える「いのち」のために2008年1月)最初の協議会には、進行がんの島根県の三好さんが、地方からの切実な声を、本当に力強く発信されて、患者が入る意義とはこういうことかと本当に思いました。

現在、がん対策推進基本計画中間報告書が出され、施策の評価・見直しをついての議論が行われています。この議論を踏まえて、平成23年度に最終報告が示され、基本計画の変更が示され、国会を通し、平成24年度より新計画がスタートします。山本さんが書かれているように、全体目標を2つでいいのか、重点的に取り組むべき課題や分野別の指標は今のままでいいのか、話し合わなければいけない内容はたくさんあります。基本計画の変更に係る論点にもいくつも出されていますが、それを整理していくことになります。

今後、専門委員会(現在は、がん研究と小児)とは別に集中審議が行われていきます。今出ているのは、がん診療連携拠点病院、緩和ケア、放射線・化学療法、がん対策指標、在宅医療で、12月10日は、がん診療連携拠点病院について話し合われることになっています。年に1回、指定に関する会議が開催されていますが、拠点病院のあり方や役割を確認する機会でもあります。関係者からのヒヤリングもあります。指定要件の見直しなどの提言は、別途、検討会等が作られて話し合われることになりますが、積極的に見直しに向けた意見を言ってほしいですね。

国会がん患者と家族の会も尾辻先生が音頭をとり、復帰したようですね。前回入れられなかった「がん登録」について、前向きな議論もしてくださいね。患者委員の皆様、集中審議は大変だけど、がんばってください!

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