2007年12月29日土曜日

いのちをかけていのちを守った山本孝史議員

by 藤田敦子

NPOピュアの藤田敦子です。たぶん、このブログで書くのは適切ではないかもしれないけれど、伝えたいことがあります。国会で、末期のがん患者であると告白をし、がん対策基本法の原動力になった民主党の山本孝史(やまもとたかし)議員が12月22日に奥様のゆき夫人に見守られて58歳で亡くなられました。まだまだ、やっていただきたいこと、教えていただきたいことがたくさんあったのに、本当に悲しい気持ちでいっぱいです。

私が山本さんとお会いしたのは、まさに告白後の野党と与党双方の案をつめる時でした。東京大学医療政策人材養成講座(hsp)で、がん患者大集会を起こしたメンバーの講義を受け、「厚生労働省との話し合いで【緩和ケア】がテーマになるので参加しませんか」とお誘いを受けて、がん患者ネットに入れて頂きました。何もかもが初めてでしたが、偶然、6月の国会で通りそうだった時、全国患者団体のリーダー達がちょうどアメリカに行ってしまいました。山本さんは、患者側と連絡を取りたいと必死だったようで、初めて勇気を出してメールをした私に、山本さん本人からお電話を頂き、もう青天の霹靂でした。議員さんと話をしたのは、生まれて初めてだったのです。そしていろいろなことがあり、あの歴史的な瞬間にほんの少し私も関わることができて、私の一生の宝物になりました。

付帯決議で、緩和ケアに息吹を与えてくださったのは、山本さんです。あの付帯決議がなかったら、今の緩和ケアの教育も生まれてこなかったと思います。それから、お金のことを考えなくてはいけないと教えてくださったのも山本さんです。効果的に声を届けて、予算を確保しなければ、どんなすてきな法律を作っても、絵に描いた餅になってしまうと教えてもらいました。そうなんです、今までそんなことを考えたことがなかったけど、今回、千葉県のがん対策委員になって、予算をまず考えなくてはいけないことを、本当に実感しました。

来年の千葉大会は、それぞれの都道府県のがん対策推進計画が決まった大事な年に開催します。実践されている方々の研究発表とともに、更なる緩和ケアの発展を願って開催したいと思います。がんばっていくことが、山本さんへの恩返しになると信じて!

ゆき夫人の「山本孝史を応援してくださった皆様へ」という手紙はhttp://blog.mag2.com/m/log/0000021451/でお読みになれます。
告別式は、1月12日(土) 大阪で行われます。

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