2011年9月12日月曜日

がんと診断された時からの緩和ケアの実施

NPOピュアの藤田敦子です。

今、がん対策推進協議会で、次期からの基本計画案が話し合われています。
9月9日は、平成24年度予算要求に係る意見と小児がん、緩和ケア専門委員会からの報告もありました。

また、意見交換としては、手術、放射線治療について話し合われ、化学療法・ドラッグラグについてヒヤリングがありました。

緩和ケアの報告書(案)ですが、行政用語も入れて、しっかりとまとめられています。
そんな中、目を引いたのが、「Ⅰ.がんと診断された時からの緩和ケアの実施」「Ⅱ.地域における緩和ケアの提供体制」「Ⅲ.専門的緩和ケアの提供体制の拡充」「Ⅳ緩和ケアに関する質の評価」「Ⅴ緩和ケアに関する卒然教育」となっていることです。
特に、『がんと診断された時からの緩和ケア」は、私の以前からの希望だったのでとても嬉しいです。また、「地域における緩和ケアの提供体制」のところに、介護や行政、社会福祉協議会の文言も入っており、十分、熟知された方がまとめにかかわれたのだろうと感じました。

第1期のがん対策推進基本計画を策定する際に開かれた、がん対策の推進に関する意見交換会の私の意見です。2006年12月13日のことです。なつかしいです。ここでは、「診断からの緩和ケアの推進」「患者が望む情報提供」「在宅緩和ケアの充実に向けて」と3本を軸にお話をしました。緩和ケア病棟が末期しか扱わないのはおかしいと訴え、リンパ浮腫の現状も訴えました。そして、地域との連携を進める相談体制を作ってほしいと伝えました。

この時のまとめとして
「今後のがん医療」
1.診断時から切れ目のない緩和ケアの提供
2.患者の視点を取り入れた情報提供を
3.初期診断、再発時の十分な説明を
4.心理的・社会的サポートへの診療上の評価
5.地域医療、在宅緩和ケアの充実を

アウトカムを重視し、患者の満足度を取り入れ、患者のQOLを重視した医療へとまとめました。
少しずつですが、希望の方向へ向かっていることを嬉しく思います。


報告書案ですが、介護保険をがん患者が適切に受けることができない現状についてもっと踏み込んだ言い方にしないのは、どうなんでしょうか?と感じています。国会でも取り上げられ、通知も出て、新聞でも記事になっていますが、現状は、改善されていないことが明白になっています。
がん末期に適した介護保険にしてほしい

おひとり様が増えていますから、これからは、医療と福祉の両方が必要で、診療報酬と介護保険の同時改正の時に、少しずつ、改善していけばいいのかもしれませんね。

*追加
緩和ケアの報告書案が厚労省のHPにアップしましたのでぜひ見てくださいね。今回、この報告書案に委員より意見が出ていますので、若干の修正があると思います。

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